誰にも所有されなかった魂たちの記録

The gray pledge

聖なる母は、もういない。
額に灰をのせ、私たちは「信じる」よりも「踊る」ことを選ぶ。
「赦す」よりも「誓う」ことを。

この灰は、死ではない。
それは蘇りを拒みながらも、創造へ歩む者の色。
黒でもない、白でもない。
ただの“灰色”――それこそが、私たちが生きている証。

憎しみも、哀しみも、愛さえも、鍵になる。
その鍵で、深淵へと降り、新たな形を彫り出すのだ。

灰の中でも、私たちは生き続ける。
踊りをやめない、それが誓い。

もし、あの音が心に残っているなら。
一瞬の断片が、まだ胸にあるのなら――

今こそ、それを持つときかもしれない。
あるいは、それに取り込まれる覚悟があるなら。

→ 永遠の断片に触れる